TavernaLAPUTA
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秋の空を見ていると観たくなってしまいます。

    本日も皆様のご来店ありがとうございました。


キリンさんが好きです。
でもくれないのブタさんのほうがもっと好きです。


ラピュタ人です。





久しぶりのブログで、書き出し方が分かりません。








映画「紅の豚」が好きです。

ストーリーはあえて書きません。
そして、ここからはあくまで個人の感想と、昔に聞いた話の記憶などで書いて行くので、
間違いがあったらごめんなさい。


1992年に公開されたこの映画は、JALの機内で流される、飛行機を題材とした30分位の短編アニメーションの予定でした。

だれもが楽しめる、気持ちの良い飛行機アニメ。

青い空に、青い海、真っ白な雲。かっこいい飛行艇の似合う場所。アドリア海だ!
となった時に、当時
「アドリア海が紛争の中心(ユーゴスラビア紛争)になっていて、
楽しいだけの飛行機アニメを作る訳にはいかなくなった。」
というような事を、長編化した理由として監督が言ってた記憶があります。

題名も「アカのブタ」なんて読むとだいぶ穏やかではない気がします。



舞台は、1920年代末のアドリア海周辺。イタリアにとって栄光無き勝利と言われた第一次世界大戦が終わり、ファシズムの脅威の中、経済は不安定な上に、世界恐慌まで迫って来ている。まさに踏んだり蹴ったりです。
そんな情勢が、しっかりと描かれています。
国民はきっと悔しい思いをし、大国に対しても良い感情をもって無かった筈です。
アメリカ人助っ人のカーチスに対して冷たいのはそんな所からもあると思います。


主題歌の「さくらんぼの実る頃」も、パリ・コミューンで流行った革命色の強い歌と聞きました。
作詞者はコミューンの戦いで恋人をなくし、後に4番目の歌詞が付け加えられたと聞きます。


もちろん情勢だけでなく、出て来る飛行艇のデザイン、塗装、エンジン音までリアルに再現されています。
(エンジン音は、フランス人飛行機マニアの方が所有していたブレゲー機が積んでいたイスパノ・スイザ社のエンジンの音をフランスまで録音しに行ったほどのこだわりようです)

作中のホテル・アドリアーノで初めてドナルド・カーチスに会った時のポルコの台詞、
「表のカーチスはおめえのか?シュナイダーカップで2年続けてイタリア艇を敗ったやつだ。」

事実、シュナイダートロフィーレースの第7回(1923年)、第8回(1925年)と、アメリカがカーチスR3C、R3C-2で連続優勝しています。(ちなみに優勝をもたらしたパイロットはジェームズ・ドゥーリトル中尉で、この約18年後 B-25爆撃機を数機率いて、日本本土に初空襲を仕掛けた人物です。余談ついでになんですが、ポルコの空軍時代の戦友フェラーリン少佐は、アウトゥーロ・フェラーリンという人がモデルで、この人は1920年にローマ〜東京間の長距離飛行に成功し、その後シュナイダーレースにも出場しています)

ポルコの飛行艇は「サボイアS-21」となっていますが、形状のモデルは「マッキM33」という機体です。
シュナイダーレースの第8回に2機出場しています。(結果は3位とリタイヤ)
しかし!!その翌年、カーチスR3C-2をまねて、飛行艇スタイルから、水上機スタイルに変えたマッキM.39で優勝し、見事リベンジに成功します!
(この機体は、フェラーリン少佐が、ポルコを逃がしてあげる際、乗ってた機体のモデルになっています
その後もイタリア人のスピードに対する情熱は凄まじく、飛行機(車も)好きの権力者ムッソリーニの投資もあり、マッキM.C.72という水上機(なんかアメンボみたいでラピュタ人はあまり好きではないです)を完成させ、1934年フロート付きの水上機にもかかわらず、709km/hというもの凄い記録を出しました。たしかその何年後かに造られる初のジェット機より早かった・・・筈です。)




映画の話に戻します。

ピッコロおやじさんは言います。
「エンジンがわるかったんじぁない!メカニックがヘボだったんだ!」と。
そして、イゾッタ・フラスキーニ・アッソ水冷V型12気筒エンジンから、作中ではジブリと書かれたのエンジン、フィアット・フォルゴーレAS2水冷V型12気筒エンジン(乗せ換えてもイタリア製。ここ大事だと思います)を積み、アドリア海の飛行艇乗りとメカニック職人の名誉と誇りのため、アメリカのカーチスにリベンジしに向かいます。(現実にはカーチス社のエンジンを買い取って、マッキに乗せてた事もあったみたいです。屈辱的・・・。)



この映画の素晴らしい所は、こんな時代に根っからの悪人が出てこない事です。人も死にません。

キャラクターの魅力で、暗い時代背景が吹っ飛んでしまいます。そして観終わったあと、元気になれます!


プロポーズにハンチング(狩猟帽)をかぶってくるような自信家で野心家の敵役、ドナルド・カーチスでさえ憎めない、魅力的なキャラクターになっています。「地中海の女王号」襲撃の際、女王号の用心棒、黒いエスタリオンことシニョール・バラッカ(実在するイタリアの撃墜王にフランチェスコ・バラッカという人がいます)と、ティベレの狼ことヴィスコンティー中尉(機体のクラブマークは、大戦中に敵機5機以上を撃墜したエースパイロットの証!ガルウィングの機体が蒸気式カタパルトから飛び立つシーンは鳥肌ものです。)の両機をあっさり撃墜(アジトのラジオニュースで両名の無事が確認)してしまうほどのパイロットとしての腕もあります。


また、直訳するとママ助けて団の「マンマユート団」のボス。なんと37ミリ機関砲を素手で撃ってます。

働き者の証?ラピュタのパズーと同じ帽子をかぶったピッコロおやじ。

軍人でありながら(軍人として飛ぶ事を恥じている)、戦友のポルコを逃がしてしまうフェラーリン少佐。

優しくて、賢くて、たくましい。ヒロインのジーナとフィオ。

そして、ボルサリーノの中折れ帽にサングラス、白いスーツにトレンチコートと、バッチリきめているのに
おばあちゃんには「ポルチェリーノ!(子豚ちゃん!)」なんて呼ばれてしまう、主人公のポルコ・ロッソ。

キリンさんやゾウさんにしか興味がない!と言う人でも、このブタさんには惹かれる事間違いありません。



おそらく、このブログを読んでいる女性の8割の方は途中で読むのをやめ、残りの2割の方はドン引きしていると思われますが、この映画は女性が観ても絶対面白いはずです!


なぜなら飛行艇だけではなく、女性も大活躍しているからです!

映画制作も、この作品はメインスタッフに多くの女性スタッフが起用されていました。

女性スタッフの方々の活躍は、作中でピッコロおやじさんも言っています。
「女はいいぞ、よく働くし、粘り強いしな。」と。


そしてクライマックス!!
二人のヒロイン。
フィオの思いは届くのか!?ジーナの賭けの行方は・・・!?
ミスターカーチスは大統領になれるのか!?




フィオの語りで幕を閉じるこの映画、
「ジーナさんの賭けがどうなったかは私たちだけの秘密・・・」
という、台詞で終わるのですが、賭けの結果がどうしても知りたい方は、ポルコがアジトでフィオに語る、回想シーンの機体(マッキ M5 Mod)の番号と、エンディング間際、一瞬映る昼間のホテル アドリアーノの裏庭(ジーナがプライベートな庭と言ってた所)の桟橋にご注目。



公開前、監督は「疲れて脳細胞が豆腐になった中年男のためのマンガ映画。」とおっしゃってました。




みんなで夢とロマンの詰まった映画「紅の豚」を観て、元気になって、バリバリ働いて、自民党の経済政策にも便乗して、
日本国民、1家に1台自家用機を!




でも・・・、公開時の世の中の出来事や、作中、銀行でのポルコのやり取りや、政権交代に全く興味を示さない態度を見ていると、監督に「この映画を観ている若者諸君!君たちは豚じゃなく、人間なんだから、もっと世界情勢に興味を持ちなさい!」って言われている気もするんですよね・・・。なんて思うようになったのは中年男になってから(遅い!)





パンダさんが好なラピュタ人でした。














実際に大空で1対1の決闘まがいな事をした人物がいます。

ベニート ムッソリーニの三男、ブルーノ ムッソリーニです。
彼は父に負けないくらいの飛行機好きで、当時、17歳でイタリア最年少パイロットになります。

親に内緒で、スペイン市民戦争に参加し(フランコ派)、無線で決闘の対戦相手を求めたところ、アメリカ人(共和国派)がこの挑戦を受けます。
スペイン人が未来のために戦っている上空で、いくら飛ぶ事が好きだからってお遊び半分の私闘って・・・(汗)求める方も求める方ですが、受ける方も受ける方です。
カーチスみたいなノリの方だったのでしょうか?

結果は機体の性能もあったのでしょうが、ブルーノが負けます。


親の力添えもあり、若くして出世していくのですが(10代で中尉!)
大空の決闘から4年後、新型長距離爆撃機の実験飛行に失敗し、墜落死してしまいます。享年23。


事故の3年前、ブルーノは2歳年上の女性と結婚しています。戦時中ということもあって、結婚生活はほんの僅かだったと思われます。その女性の名前はジーナ 。ジーナ ルベルティ。











posted by ラピュタ人 03:06comments(6)trackbacks(0)


この記事に対するコメント











おはようございます!
お久しぶりの更新、嬉しいです(*^_^*)

「紅の豚」ちゃんと観てないんです。
お休みの日に観ようかな?
ジブリは、「耳をすませば」と
「猫の恩返し」と「魔女の宅急便」が好きです。

もちろん「ラピュタ」も(^^)

勤務先のじむいんが
重度のジブリファンです(笑)。

飛行機、素敵ですよね♪
乗るのは苦手ですが(^^;
見てる分には。

自転車とクルマが好きです(笑)

ではまた、18日にm(__)m
ちもちもの、あまあま | 2013/10/12 10:51 AM


>ちもちもの、あまあまさん

コメントありがとうございます!

「紅の豚」は良いですよ!!
飛行艇も素敵なんですが、世界も凄く綺麗に描かれています。
音楽も最高です!

お休みの日にゆっくり観るのに最適です!

自転車とクルマがお好きなんですね!
この頃の飛行機とクルマはつながりがあるので面白いですよ。
その名残でプロペラをモチーフにしたエンブレムを持つクルマメーカーも
ありますし、ブログ内の人物ですと、撃墜王バラッカやヴィスコンティー家なども某有名クルマメーカーのエンブレムに関わりがありますよ。

ブログでドン引きされ、コメントでも引かれてしまうと困るので、マニアックなお話はこのへんで(笑)
ラピュタ人 | 2013/10/15 9:50 AM


お久しぶりです! そしてまた、えらくご無沙汰しております! ラピュタご夫妻に赤ちゃんがもうすぐ生まれると言うタイミングが、最後に食事させていただいた時期でした。 つい先日、『あづみ野FM』さんのオンエアーを聴き、『随分ご無沙汰してるな〜』って思った次第です! 赤ちゃんの写真も拝見させていただきました。 すくすくとお育ちの様子で・・本当に良かったですね!  また近いうちに家族でお店に寄らせていただきます! お仕事頑張ってくださいね!
高山修一 | 2013/11/03 7:48 AM


>高山修一さん

コメントありがとうございます!
お久しぶりです!!
お元気にしていらっしゃいますか?

ブログ見て頂きありがとうございます。
おかげさまで子供も元気にすくすくと育っています。
バカ親ですが可愛くて仕方がありません^^

またいつでもお越し下さいませ。
お会いできる時を楽しみにしています!!



ラピュタ人 | 2013/11/17 5:49 PM


冬の安曇野 ー 冬もやってmap
HPで知りました!

遠方の為、年末・年始に来店を予定しています
営業日予定は、お決まりですか?
もしどこかに告知してあったら、すいません
Mt-Fuji | 2013/12/18 10:58 AM


>Mt-Fuji さん
コメントありがとうございます。
告知の方
アップさせて頂きましたので、
宜しくお願い致します。

ご来店、お待ちしております。
ラピュタ人 | 2013/12/20 2:47 PM


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